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ロータス 80 : ミニ英和和英辞書
ロータス 80[れい]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

: [ちょうおん]
 (n) long vowel mark (usually only used in katakana)

ロータス 80 ( リダイレクト:ロータス・80 ) : ウィキペディア日本語版
ロータス・80[れい]

ロータス・80 (Lotus 80) は、チーム・ロータス1979年のF1世界選手権参戦用に開発したフォーミュラ1カー。の第5戦スペインGPから第9戦イギリスGPまで使用されたが、決勝を走ったのは第5,6,8戦のみである。モノコックは3つ作られたが実戦で使われたのは2つのみ、少なくとも2台が現存する。
== 概要 ==
1978年シーズンを圧勝で締めくくったロータス率いるコーリン・チャップマンはさらにベンチュリーの性能を追求することで、必要なダウンフォースは全てサイドポンツーンで確保し、ドラッグの元となる前後のウィングを完全に排するという野心的なマシンを考案した。
前年マシンの79ではサイドポンツーン下にベンチュリー構造を設けていたが、80ではその思想を前進させ、ホイールベーストレッドの拡大でスペースを確保し、リヤウイングまでを1つのベンチュリーとみなした。さらには、フロントウィングのなくなったフロントノーズも、幅広く空洞にし、小さなベンチュリーを構成し、外部の気流と遮断するスライディングスカートが設置された。発表会ではフロントウイングは装着されず、低い位置にあるリヤウイングはベンチュリーを補助する役割から「トリムタブ」と呼ばれた。
78から79にいたる設計・運営上においてセッティングの一つであったウイングを排するということは、成功すれば大きなアドバンテージになり得たが基本的な設計にミスがあった場合において微調整を行うべきウイングの設定の範疇(すでにサスペンションのセッティングの可能性は失われている)を越えている場合には微調整では効かない取り返しのつかない設計ミスとなりベースとなる80を放棄せざるをえないほどの技術的な挑戦であった。チャレンジングではあるが、日進月歩のレース界においては重大な遅滞にいたる可能性を孕んでいた。
進歩的な空力設計ばかりに目が行く80だが、機械設計も特徴的である。2トンに達するとも予想された強大なダウンフォースに対抗する為、モノコックの一部にはチタンのシート材が使われ、またカンチレバー式のサスペンションリンクは既に79で曲げ剛性が限界に達しており、80ではそれまで使われていたSCM材の薄板に代わり肉厚のチタン材でロッキングアームが成型されるなど、重量を増加させずに高剛性化を図る為にコストが度外視された。このシャシ/サスペンションは比剛性の点で非常に優秀だった為、後のロータス・81に流用された。
周到な実験と万全の設計により登場した80だが、しかし実際にコースを走りだすと風洞施設での理想的な実験的結果と現実であるコースとの差を見せ付けられる結果となるのである。
実際にテスト走行を始めてみると、ベンチュリーカーによく発生する「ポーパシング(ポーポイズ現象)」という現象に直面した。マシンの加速時や減速時に波動的な縦揺れ(バウンシングピッチング)が生じ、マシンの姿勢が安定せず、ダウンフォースも増減が激しくなり、まともに走行できる状態ではなかった。79まではベンチュリの効果が限定的で前後のウイングで釣り合いが取れていたが、ベンチュリの効果が絶大な80では、実戦で前後ウイングを追加してもポーパシングを実用領域まで弱めることが出来ず、問題が一気に噴出した。リヤタイヤの内側に絞り込まれる形のサイドポンツーンに合わせてS字型となり、テールエンドまで延ばされたスライディングスカートも問題を複雑にした。スカートは上下動で頻繁に引っかかり、(かつ、その引っかかりが外れることで)コーナーの途中でダウンフォース量が激変するという現象にアンドレッティは悩まされた。
2号車ではフロントサスペンションに後退角を付けてタイヤをやや後寄りにすることで、相対的に重心を前よりにしている(チーム内では80Mk.2と呼称される)。もともとフロントオーバーハング規定いっぱいの長さのノーズを持つ80だったので、2号車のノーズは若干短縮されている。また、この2号車からリヤブレーキがアウトボード化され、トランスミッション周りがスリム化された結果、リヤアクスル周りのウインドウトンネルの容積が増加してベンチュリ効果が一層高まった。2号車は第8戦フランスGPに1号車と共に持ち込まれたが、予選で2車を試したアンドレッティは、結局1号車を選択した。よって決勝時に使われた80はすべて1号車である。
その後も実戦参加はないもののシーズンを通して開発は続けられたが、ポーパシングを押さえ込むにはグラウンド・エフェクト以前の車の5倍の固さのスプリングが必要と判明。当時としてはスムーズな路面を持つポール・リカールにおいてさえドライビングは困難ということが解ったことで、80の開発は終了となった。
しかしチャップマンはグラウンドエフェクトのアイデア自体を断念することはなく、ポーパシング対策として、当時の技術レベルでは無謀とも言えるアクティブサスペンションの開発をトニー・ラッド/ピーター・ライトに命じ、またツインシャシロータス・88のアイデアの具現化に着手した。
実戦にデビューした時には前後にウイングを装着していたが、マリオ・アンドレッティが3戦ドライブしただけで79に交代した。カーナンバー2番のカルロス・ロイテマンはシーズンを通して79を使用したため、80にはカーナンバー1番しか存在しない。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ロータス・80」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Lotus 80 」があります。




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